誰かが残業しなきゃいけない
僕は残業だらけの会社にいます。
もっと正確に言えば残業だらけの部署にいます。
学生時代から、いっぱい残業していっぱいお金稼いでいっぱい豪遊することを正義とするような会社があることは知っていました。
そういう会社に就職したOBが「俺去年は1000万稼いだんだぜ」なんて豪語しながら高っかいお酒を飲んでいるのを見てきました。
すごいなぁと思いつつも、でも僕はそういうのついて行ける気がしないし、ライフワークバランスをとって...
みたいに思っていました。
そこでホワイトとまではいかないけれどブラックの噂のない会社に就職しました。
しかし現実は非情。
配属されたのは人命より法律より労働を重視するブラック部署。
会社のみんなを食べさせて行くにはどこかの部署が奴隷のように働かなければなりません。
安くて美味しい外食が最低賃金のワンオペで成り立っているように。
結局どこかの誰かが自分の代わりにひどい環境で働いてお金を稼ぐことで自分は健康に働き定時で帰れるのです。
社会インフラの土台とすら言える外食チェーンの労働者やコンビニ店長をみなさんが尊敬しないように、僕らも尊敬されません。
むしろホワイト部署の人たちからは見下されています。
でも尊敬なんてされなくてもいいです。
ただ僕らがどんな生活なのか、ホワイト部署の連中に知って欲しい。
そんな気持ちで残業時間とその生活を紹介したく。
月45時間残業:まだ人間らしい暮らしができる
比較のために残業45時間の生活も紹介。
月45時間残業なら、毎日2時間程度の残業です。
17:30終業として、2時間残業すれば19:30。
子供を保育園に預けていたりして迎えにいかなければいけない場合などには厳しい時間ではありますが、僕みたいに独身一人暮らしにとっては問題なくホワイト。
まだまだお店はやっていますし、会社帰りにちょっと仲の良い同僚と食事...なんてのも全然問題ありません。
スーパーに寄って特売のお肉を探したり、割引されたお寿司なんか買って帰ったりもできちゃいます。
僕はそれくらいの残業時間の時期には同期とドライブに行ったりしてました。
家に帰ってからちょっと趣味のアレコレを...なんて考えられる余裕もあります。
バイクが趣味ならメンテナンスを、読書好きなら図書館で本の返却を...
時間的余裕だけではなく、体力的余裕もあるので帰り際にジムに寄って汗を流す人もいます。
土日の予定も立てやすく、近場で1泊程度の軽い旅行もできます。
家ごもりしていても季節を感じる余裕もまだあるレベル。
どこかへ遊びに行くも良し、思い切り寝てても良し。
月80時間残業:人生イコール仕事の第一歩
月80時間の残業は過労死ラインと呼ばれ、この状態で自殺をしたり突然死を起こすと過労死と認められやすくなります。
それだけ聞くとかなりヤバイと思ってしまいますが(僕がそう思っていた)、意外とあっさりできちゃいます。
稼働日を月20日と考えれば、1日あたり4時間の残業。
毎日22時半まで残業と考えれば、できなくないでしょう。
もちろん、それは仕事に人生を捧げていることが前提ですが。
実際には休日出勤も入ってくるので、毎日22時に帰り、休日出勤を2回やるくらいになります。
会社から出るとやっているのは夜のお店ばっかり。
スーパーや飲食店なんて当然閉まっています。
帰宅してもシャワーを浴びて寝るだけ。
掃除なんてやっている余裕もないので部屋はどんどん汚くなります。
僕も何度かホコリだらけのゴミ屋敷にしてます。
土日も突然の休日出勤に備えて予定はほとんど入れられません。
たとえ休日出勤がなくともいつ呼び出されたり問い合わせが来るか分からないのでうかうか寝ていられません。
また、それだけ残業しなければならないというのは仕事内容もかなり追い詰められているので精神的圧力もなかなか。
オフィスは罵声、怒鳴り声、憂さ晴らしの嫌がらせ...なんでもありの様相。
キツい立場の人はどんどん倒れて、本来ならまだ半人前の若手もその立場に立たされるのでその若手も倒れて...のスパイラル。
また、家庭も厳しいようで。
自分の子供より早く出かけ、子供が寝るより遅くに帰ってくる生活のせいで、自分の子供に親だと認識されていなかった話はいくらでもあります。
自分の子供に「おじちゃんまたご飯食べに来てねー」と言われたとか。
ちなみに、僕はまだやったことありませんが、先輩が残業が120時間を超えていたときには本当に人間らしい暮らしは捨ててました。
「まだ家に帰れるだけマシだよー」なんて言っていましたが、僕には耐えられそうにないなぁと。
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